『 美味の・か・ラ・く・り 』 2010年11月号
かき、ラフランス、くり、りんご。頭文字をつなげて読むと「からくり」となる。自然のもたらした「からくり」で秋は美味しいものが満載。さらに、人の力と技術なる「からくり」が加わり『りんご』と一言で言っても、その種類のなんと多いことか。そのまま食べて良し、スウィーツにして良し、まさに甘い誘惑！！！
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講演に行った小学校で、皮や種が煩わしいからと果物を食べない子や親が増えていると校長から聞いた。（魚の骨も然り）食べ物の価値、食べることの意味を教えるのも難しい、と言葉をつづけ顔をしかめた校長先生。きっと、この校長先生は子供のころ、りんごを丸かじりしていただろう、と思った。私は紅玉を丸かじりし「りんごって美味しい！」と感動した記憶がある。かじる寸前、口もとのりんごから優しい香りが鼻をくすぐる。かじったときの何とも言えない音と触感。口の中いっぱいに広がっていく実の瑞々しさ。丸ごと食べきった達成感に似た満足。今は歯も歯茎も少々（いや多々）弱くなり、丸かじりなどとんでもない。子供のころに「丸かじり」できたことは、幸せで贅沢な美味しさだったのだ。そんな贅沢な美味しい時間を今の子供たちにも味わってほしい。
検診のため歯科医院に行き、歯石を取ってもらった。口をあけているだけなのに何故か緊張し汗だくになった私を見て医師はマスクの内側のこもった声で「治療はなんでも嫌なもの、でも歯科治療は輪をかけて嫌でしょ？」と言い、クスッとした。私は「はい、嫌です〜〜〜〜〜っ！！！」と即答した。グラグラしている歯が１本…２本…あった。「将来、歯が無くなったら流動食かな？」と冗談のように聞くと、「いいえ、まだまだ僕がそんなことはさせませんよ！」と医師は言い、目が光った。心強い思いがした。（おおおっ！先生の目の中に炎が…！）
１２月になりましたが、これは、気まぐれ絵日記１１月号です。遅くなり、ごめんなさい。
自分の歯を少しでも長く使いたい。
歯科治療も大嫌いだからこそ、もっとコマメに歯磨きしようと思う、風子でした！
