『六病息災でもいいよね 』 2011年4月号

3月11日以降、日本中を恐怖の渦に巻き込んだ大地震、大津波、原発事故。映し出される画を見てはテレビの前で祈ることしかできない自分がそこにいる。訳がわからないまま、心に湧き溢れる膨大な恐怖。数日、心が固まっていた気がする。テレビを見るのをやめよう、と思い立ちスイッチを切った。そんな時メールが来た。

【災害時のメンタルケア】自分自身のメンタルケアを。地震直後は、だれでもアドレナリンが噴出している時です。こういう時は何かをしたくなりますが、まずはその自分自身の感覚に意識を向けましょう。細々意識することをトラッキングといい、自分自身に対するサポートを最初にしましょう。
落ち着いているか、不安エネルギーをまき散らすかによって、様々なことが違ってきます。

テレビの視聴に気をつける。特に感受性の強い老若男女の方々。「身体がだるくなる、ボーッとする、涙が出る、妙な罪悪感が湧く」など、不安状態に気づいたら、即刻テレビを消すか、必要なニュース速報のみが流れてくる全く違う番組にしましょう。

テレビで繰り返し流される悲惨な映像は、非常に強い吸引力を持ちます(とかく最近のメディアは人々の不安をあおるのが特徴です)。人によっては催眠にかけられたようにテレビの前から動けなくなる人もいるでしょう。こうした映像に何度も自分をさらすことは、何の役にも立ちません。・・・』と。

やっぱりそうか、と思い、気持ちが落ち着いた。同時に小心者で感化されやすい自分に嫌気がさした。テレビを見るのは大好きだが、過剰におびえ、それによって体調不良を引き起こさないようにしなくてはと自分に言い聞かせた。今頑張っている全ての人に失礼のないように。

昨年の夏ごろから左手首が痛い。秋までには治るだろう、なんて高を括っていたら、通院しても治らず、脳性麻痺による二次障害の症状かな? 最近出向いた医院は整形外科、内科、婦人科、耳鼻科、歯科。長年使ってきた身体だ、支障をきたしてきても当然か…、待ち時間のソファーで強がっての苦笑い。病院の待ち時間は長く感じ、ヒマにかまけて痛みや症状の個所を数え唄にしてみる。ひとつ…みっつ……六つ…。そういえば少し前に聞いた友達の言葉を思い出した。「わたしは無病息災じゃないから…」と言った友の『無病息災』。私にも縁のない言葉だ。が、次の瞬間ヒラメイタ!「無」を「六」に替えて『六病息災』。これなら幾つ症状があってもあてはまる。六病息災でもいいよね!!!

種類こそ違うものの障害だの病だの誰でも一つ二つ抱えている。傷のなめあいが好きなわけではないが、痛みや辛さに寄り添う心は持っていたい。

災害にあわれた全ての方に、心よりお見舞い申し上げます。

 

Mちゃんの言葉に救われる思いがした、
風子でした!