『 人間の都合（かって）で　がまん　強いられる 』　2012年７月号

ホンモノはもう少し可愛い顔なのだが、描くと仏頂面になる、何故だろう？（所詮私の実力）

どこまでも真っ直ぐな視線で私を見上げる、その時だけは猫なのに猫背ではない。夕食時テーブルに頭を並べ、ちくわを貰うまでこのポーズで動かない猫。甲状腺と腎臓に異常が見つかり、いつもの餌を与えられない。勿論ちくわも禁止。ダメだって、などと言っても猫が理解するはずもなく、ひたすら私を見つめる。ちくわを持っていないのかと私の足元を目で追う。思わず「まいりました、勘弁してください」と言いたくなった。

我が家の飼い猫は現在１４才。お茶目（いや、ヤンチャ）で長生きなのは嬉しいが、てんかん発作、結膜炎、脱水症だか、熱中症。乳腺癌に転移した癌。患う病の多いこと！！！病のショッピングモールか、はたまた屋台村かと例えたい。ガンの手術は３度もしたが、その都度回復し、朝は、キャベツと煮干しを煮たもの、茶碗に１杯。おやつは、ちくわ２本。夜食はキャットフードを蓮華スプーンに３〜４杯。毎日ほぼ決まった時間に食べることが日課。ことに「ちくわ」の言葉を覚えるほどちくわには目がない。１０年以上食べ続けているものを禁止されても、飼い主の都合で我慢させられているとしか思わないだろう。

手術も治療も人間の都合。患って"可哀そう"だとか、治れば"良かったね"だとか、全て人間の都合、ペットの宿命だろうか…。

更に都合（かって）を言えば、生きているときはピンピンしていてくれ。死ぬときは苦しむな、頼むから。


痛いほどの視線を描きたいけれど、視線は表現（絵に）出来ない！
我が家計を半端なく圧迫する猫の治療費に、へきへき！
人間もペットも　ピンピンコロリ　が一番良いと思う、風子でした！！！