『 この命 なめるなよと言う 瞳かな』(傷口もなめちゃダメ!) 』 2006年4月号

ちょっと昔、我が家の敷地内に子猫が一匹現れ、二晩、三晩と鳴き続けた。雨降りだった三晩目、飲まず食わず雨に打たれ死なれては困ると思い家の中へ。その夜「飼うよ」と言う友人に引き取られた。…が、2週間後、訳あって子猫は我が家に戻った。人間に慣れた子猫を人間の勝手でまた放置する事はできず子猫は我が家の一員となった。(嫌いな猫を飼うとは人生の誤算!後にうれしい誤算となった)

うん年後の今年、その猫はお腹に腫瘍ができ、4月3日に手術をした。術後直ぐに帰された猫は、エリザベスカラー(傷口を舐めないよう首周りに付けるガード)をされ、お腹の毛を剃られ、今縫ったばかりの傷口は痛々しげ。しかし、帰宅直後に自力でトイレに行く等、思った以上の生命力に驚いた。エリザベスカラーを付けたまま、ご飯ちょうだいのポーズは以前にTVで見たエリマキトカゲを彷彿させ笑える。

ペットは可愛い存在だが、手術をさせるか否かは悩んだ。費用も多額だ。ペットだから悩むのか、家族だから悩むのか? もし野良猫なら…。 "ウチの子"はどうしたい?色々考えた末、手術をさせた。もし自分が"この子"なら、何より苦痛が嫌であろう。腫瘍が大きくなれば苦痛を伴う日々になりかねない。ならば、一時の痛みを耐えさせても腫瘍を摘出してやりたいと思えた。運が良ければ元気に長生きするかもしれない…と。一つ屋根の下で暮らし、癒し癒されてきた猫に"命"を教えられた気がする。(貧乏なのに費用はどうする?神様!皆様!仏様!お仕事ください!)

犬、猫etc、飼い主の多くは「この子はペットじゃなくて家族よ」と言う。でも、飼うならば可愛いだけでなく、責任とモラルを持って欲しい。散歩中犬のフンを片付けない飼い主や猫に餌を与え放し飼いにし、ご近所の迷惑を考えない飼い主が多いと感じるのは私だけではない。他人を不快にさせては可愛いペットも喜びはしないはずだ。

♪ガリガリ♪(!?こら〜っ!PCの上で爪とぐなっ!このエリマキ猫!)

風子でした。